山口線のことなど 山口線に蒸機が復活する この話題を新聞紙上で発見したときの衝撃は今でも憶えています。 遠い場所ならいざ知らず、山口線と言えば目と鼻の先です。 蒸機現役時代に悔いを残した事を少しでも取り戻すことの出来る機会を神様が与えてくれたと思いました。 山口線と言えばD51.D60と言う印象が強かっただけに、使用されるのがC57だと言うのは正直?でした。 私にとってC57は縁の薄い機関車で、中学生の頃に日豊本線でC57の牽く列車に乗ったこと位の印象しかなく 筑豊本線でC55と共用されていた頃にもチラっと見た記憶がある程度。 南九州でも吉松で遠目にそれらしい機影を見たに過ぎません。 北海道でかろうじてまともにお目に掛かったことがある程度でしたから、 ピンと来ませんでしたが贅沢は言えません。 早速、早朝から高速道路を車を飛ばして山口へ。 久し振りに見る蒸気機関車の姿は事前にあれこれ難癖を付けていたことを一気に吹き飛ばしてしまいました。 綺麗に化粧され黒光りする巨体、もうもうと吹き上げる黒煙、懐かしい石炭の香り。 客車がブルーだろうが、集煙装置が付いていようが、紛れもなく生きた蒸気機関車の姿です。 僅か一往復の列車を車で追いかけながら、夢中でシャッターを切り続けました。 幸い併走する国道は路面も良く且つ車が少ないという好条件。 捕まれば取り消し覚悟の追っかけで撮りまくったこともありました。 (ちなみに私は今もゴールドカードです) 架線もなく、緑溢れる山線を持つ山口線は蒸機復活にふさわしい路線でした。 それ以後何度となく訪れ、いつしか山口線はとても身近な存在へと変わっていきました。 さらに心地よくさせるのは、自分の手の届くところに蒸気機関車が走っていると言う事実です。 ちょっと車を走らせれば いつでも彼らに会える。 こんな素晴らしい環境を与えてもらったのも神様のお陰かもしれません。 その割には 最近脚が遠のいているのはばちあたりな事なのかな。 (2001.08) |